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【東京11R】優駿牝馬
◎13.ラヴズオンリーユー
○7.ダノンファンタジー
▲2.クロノジェネシス
注3.コントラチェック
△16.ビーチサンバ
△11.シゲルピンクダイヤ

 桜花賞馬は不在ながらも、やはり基本は桜花賞上位馬をきちんと評価するところから。まず桜花賞がどういったレースだったかということだが、スローの上がり勝負と言っていいだろう。馬場が速過ぎてレース上りも33秒台となったが、差すには32秒台の脚が必要だった。しかし、オークスにおいて32秒台の脚など必要ない。そもそも、基本的に体力がなく、全出走馬にとって距離も長い牝馬限定の2400mで、スロ―だとしてもレース上りが33秒台ということはそうそう起こらない。過去10年でも最速がソウルスターリングが勝った一昨年の34.1秒。いかに今の府中の馬場がおかしいくらい速くても、決着時計が速くなることはあるだろうが、上がりは限度があるはずだ。

 ならば巻き返しという意味も含めて、ダノンファンタジーはやはり上位に置かなければならない一頭だと思う。確かに距離は長い。しかし、オークスはマイルを走れればOKなレース。逆に、距離が延びてこそ、というようなタイプはまずスピード不足に陥る。ダノンは究極の上がり勝負では伸び切れないという結果だったが、ペースが流れた阪神JFではクロノジェネシスと同じような位置から追い込んできたが、むしろクロノジェネシスの方が脚が売り切れる形になった。体力でならダノンの方が少し上だと思う。もちろん、ダノンの不安点は距離だけではなく、ここまでの高速馬場もどうかとは思っている。クロノジェネシスの不安点は馬群が下手な鞍上くらいか。ビーチサンバは距離延長は良くないタイプだが、終いだけならダノンやクロノにも引けを取らない。シゲルピンクダイヤは映像だけだとよくわからない。スローで切れる脚があるのは分かったが、マイルを走れればいいと言ってもダイワメジャー産駒の2000m以上は大きく不安が先行する。

 桜花賞上位馬もそれぞれ良いのだが、それでも注目しているのはラヴズオンリーユー。飛節の伸びが良いのはラヴズオンリーミーの仔の特徴だが、リアルスティールやプロディガルサンと違って牝馬らしいしなやかさがあるのが良い。まだ体付きからは未完成なのだろうが、持てる素質は桜花賞組相手でも引けを取らないと思う。レースも余裕のある内容。裏街道を歩んできて負かしてきた相手は弱いかもしれないが、白菊賞も忘れな草賞も時計は悪くない。今の東京でも対応は可能だろう。

 コントラチェックはスピード持久力は非常に高い。ただ、逃げてしか勝ったことが無い馬で、逃げたいジョディ―が内に居る状況でハナを譲るのかどうか。追い掛ける形では大して伸びないことはサフラン賞で示されている。マイルCのグランアレグリア同様、経験してきたレースバターンが少ないというか、勝った時のパターンが全部同じ。そうならなかった時にどこまで踏ん張れるのかは分からないとしか言えない。





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